堀越耕平さん原作の人気漫画「僕のヒーローアカデミア」。
こちらに登場する荼毘(だび)についての解説です。
登場間も無く轟家との意味深な接触が見られていた荼毘ですが、ついにその正体や過去が明かされました。
最終章でもその行動が注目されている荼毘のこれまでの登場シーンや、轟家の父、エンデヴァーとの決着がどうなるのか、最後は死亡してしまうのか?
考察を含め今回はご紹介して行きます。
※本記事は原作最新話までのネタバレを含みますのでご注意ください。
【ヒロアカ】荼毘はどうなった?今までの登場回をおさらい!
まずは荼毘の登場回から順に、重要なシーンをご紹介していきます。
荼毘登場回 No.67「むけろ一皮」
正確には荼毘が初めて登場したのは原作コミックス7巻の57話ですが、ここでは顔が写る程度で発言はありません。
その後8巻の67話にて、同じく57話に出ていたトガヒミコと共に登場します。
荼毘はヴィラン連合に加入するため死柄木の元を訪れます。
“ヒーロー殺しのステイン”の意志を全うする、名前は来たる時までは荼毘で通すと言い、この時点ではまだまだ謎を含んだキャラです。
意味深な会話シーン No.82「転転転!」
10巻82話では、林間合宿をヴィラン連合が襲撃しますが、あと少しのところで爆豪を奪われた轟に対し、荼毘が「哀しいなあ 轟焦凍」と声を掛けます。
雄英生徒は焦凍の他にもいたため、違和感を感じるシーンとなっています。
エンデヴァーとの邂逅 No.190「始まりの」
ここまで謎の多いキャラクターとして存在感を放っていた荼毘ですが、次の注目ポイントまでは少し間が空き、21巻へ飛びます。
強力なハイエンドという脳無と戦い満身創痍となったエンデヴァーと出会いますが、そこで荼毘は「初めましてかな?エンデヴァー」と言い、去り際には「精々頑張れ死ぬんじゃねえぞ 轟炎司‼︎」と声を掛けます。
林間合宿の際には「轟焦凍」、ここでは「轟炎司」と、他の雄英生徒やヒーローには目もくれず、何故かフルネームで呼びかます。轟家に何か思うところがある様子が伺えますね。
衝撃の暴露 No.290「ダビダンス」
気になる荼毘の正体が判明するのはコミックス30巻、290話「ダビダンス」です。
死柄木やギガントマキアとの激しい戦闘の最中、突然エンデヴァーと焦凍の前に姿を見せた荼毘。塗料で黒く染めていた髪を洗い流し、自身が轟家の長男、燈矢(とうや)であると伝えます。
戦いを報じていた全国中継をジャックし、エンデヴァーがかつて自身の子供達をトップヒーローにしようと苦行を強いていたことを暴露します。
それにより崩壊した一家はようやく再建に向けて歩みを始めたところでしたが、「過去は消えない」と燈矢は一蹴します。
【ヒロアカ】荼毘の過去。エンデヴァーや焦凍との関係性
轟家の長男として生まれた燈矢は、母の個性「氷結」は持たなかったものの、火力においては父の炎司を凌ぐほどでした。
ですが身体はその火力に適応出来ておらず、自らを炎で焼いてしまうほどでした。
それを案じた炎司は燈矢をヒーローとして育てることを諦めるものの、納得いかない燈矢は1人隠れて特訓を続けました。
そんな中、ついに「半冷半燃」という炎司が待ち望んだ個性を持った焦凍が四男として生まれてきます。
これで“オールマイトを超える”という自身の野望を預けることが出来ると思った炎司は、焦凍を他の子供達とは切り離し厳しく育てます。
燈矢はもう一度自身を見てもらうため、炎司に特訓の成果を見に山に来てほしいと言います。
ですが、個性を使うと火傷を負ってしまうというのに未だに特訓を続けていたことに激昂した炎司が来ることはありませんでした。
火力の上げ方しか知らず炎の制御に失敗した燈矢は、周囲の山ごとその身体を燃やし尽くしてしまいました。
その後、燈矢が死亡したと思った炎司は、そのことから目を背けるかのように焦凍の教育に傾倒して行きます。
ですが燈矢はなんとオールフォーワンの元に拾われており、自身を見てくれなかった炎司への報復という執念を炎に変え、1人その機を伺っていたのでした。
【ヒロアカ】荼毘とエンデヴァーの決着はつくのか。最後は死亡か考察
燈矢が名乗っている荼毘という名前ですが、これは本来仏教用語で火葬を意味します。
燈矢という自身は個性が暴走したあの日に死んだと、自らのことを揶揄するような名前です。
ですが自身は死んだと言いながらも轟家に、エンデヴァーに執着している様子からは、ただ復讐することが目的であるとは考え辛いでしょう。
幼い頃、はじめは長男として父の期待を一心に受けていた燈矢。
厳しい訓練の中でも偉大な父への憧れはあったが、燈矢の目線からすると焦凍にその座を奪われてしまったという想いが強いのではないでしょうか。
道が逸れてしまったものの、やはり自身を見てほしい、父が望んだ個性に恵まれなかった自分でも認めてほしいという想いが見て取れますので、炎司から燈矢そのものを、その存在を認める描写が入り、燈矢だけでなく轟家が前に進むきっかけとなるのではないでしょうか。
一つ気になるのは、荼毘が今もなお生きているのは「ただ怨嗟の炎だけで踏み留まらせてきた」からだということが明記されているため、その炎が途切れてしまった時、果たして荼毘の命はどうなってしまうのかという点が心配です。
ここまで家族への執念を糧に生きてきた燈矢ですから、和解を最後に死んでしまっては意味がないというか、あまりに報われないのではないでしょうか。
どんな過去があれどヴィランとして行ってきたことは簡単に許されることではありませんが、なんとか生きて、罪を償ったあとは轟家の一員として報われてほしいというのが個人的な願いです。
まとめ
原作の最終章の大詰めに入り、轟家の因縁の戦い、荼毘と焦凍の戦いも始まりました。
アニメの6期も間も無く放送されます。
初めは含みのある、いまいち掴めない立ち位置のキャラクターだった荼毘。その正体や過去が明かされると、ヴィランであるがなんとも憎めない、感情移入が避けられないキャラクターとなりました。
焦凍はもちろん、エンデヴァーとの対立にどう決着がつくのか、原作の展開に目が離せませんね。
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